広島を中心に全国で活動しています、
野球専門トレーナーの高島です。
最近よく感じるのが、貧血っぽい選手が非常に多いイメージがあります、貧血っぽい選手は身体も出来て行きにくい印象もありますね。
もし貧血であることが、体力がない、スタミナがないと言われる原因であれば、体力をつけるためにたくさん練習を人よりすることは貧血を促進させることになりマイナスかもしれません。
人生の中でもっとも栄養を必要とするのは、小学生から高校生にかけての成長期。この時期は、多くの栄養素を成人並み、もしくは成人以上に摂取する必要があります。思わぬ栄養不足から、貧血になるリスクを抱えている時期なのです。
ジュニアアスリートの場合、「運動量の多さ」「発汗量の多さ」などの原因から、「スポーツ性貧血」に陥ることも。
スポーツ性貧血とは、運動によって血液中の赤血球の数またはヘモグロビン濃度が低下した状態のこと。貧血を引き起こす原因によって、次の3つに分類されます。
1:鉄欠乏性貧血
鉄欠乏性貧血とは、鉄分を中心とした「赤血球を合成する材料」が不足している場合に起こる貧血。もっとも多いのが、このタイプです。
練習中、ジュニアアスリートは大量に発汗し、同時にミネラルを失っています。その中には、貧血に関わりの深い鉄分も。一度の発汗で失われる量は、わずかと言われています。でも、それに見合った鉄分補給をしなければ、長期的にはいずれ鉄分不足になってしまうのです。
鉄分は、ヘモグロビンの材料。鉄分が不足すればヘモグロビンの生成能力が低下し、貧血になってしまいます。女の子の場合は、生理によっても鉄分が失われるため、特に注意が必要です。
2:溶血性貧血
次に、溶血性貧血について。これは、足裏への度重なる衝撃によって赤血球が変化し、壊れやすくなって起こる貧血です。
赤血球の寿命は、通常120日ほど。脊髄で新しくつくられることにより、常にほぼ一定数に保たれています。とはいえ、「壊れてしまう赤血球の数」が「新しくつくられる赤血球の数」を上回ると、血液中の赤血球の数が減ることに。その結果、貧血になってしまうのです。
特に、運動中に足底部を繰り返し打ちつけることの多い、長距離走やサッカー、バレーボール、バスケットボール、剣道の選手に多く見られるのが、溶血性貧血の特徴。子供がこれらのスポーツに励んでいるなら、頭に入れておきたいものですね。
3:希釈性貧血
希釈性貧血とは、循環血漿(けっしょう)量の増加により発生する「見かけの貧血」のことです。
血漿とは、血液に含まれる液体成分の一つ。血液のうち、赤血球や白血球、血小板などの、血球成分をのぞいたものを指します。
透明で淡黄色の液体で、成分の約9割が水分。それ以外には、ナトリウムイオンやたんぱく質が溶け込んでおり、全身をめぐりながら栄養素やイオン、水などを運び、不要物や余分な水を持ち帰る役割を果たしています。
運動すると、血管内では血漿が増加します。末端までの血液の循環を良くするために、「血液量を増やそう!」とし、血漿を増やすのです。ただし、ヘモグロビンの量はすぐには増えません。
そのため、相対的にヘモグロビン濃度が下がってしまうのです。
起こる仕組みから分かるように、希釈性貧血はあくまで一時的なもの。特に予防対策をする必要はないと言われています。
ヘモグロビンというと鉄分のイメージが強いですが、実は鉄分とたんぱく質が結合してできたもの。
鉄分はもちろんのこと、たんぱく質もしっかり摂りましょう。
なお鉄分は、赤身の肉や魚、レバー、貝類などの動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、ひじきや小松菜、ほうれん草などの植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」があります。
ヘム鉄のほうが吸収率は高いものの、カロリーも高め。非ヘム鉄もバランス良く取り入れたほうがいいでしょう。
鉄分は、吸収率が低い栄養素。ただし、ビタミンCと一緒に摂ることで、吸収率を上げることができます。食事の際には、ビタミンCたっぷりのサラダを添えるなどして、吸収率を上げる工夫をしてあげましょう。
逆に、緑茶や紅茶と一緒に摂ると、鉄分の吸収率を下げることになります。くれぐれも気をつけてくださいね。
貧血対策には、ビタミンB6やビタミンB12、葉酸などのビタミンB群を摂ることも必要です。
たんぱく質は一度体内に入ると、細かく分解されてアミノ酸に。その後、たんぱく質に再合成されることで、それぞれの役割を果たします。たんぱく質の再合成の際に、補酵素として働くのがビタミンB6。
食事によって取り入れたたんぱく質を活用するには、ビタミンB6も必要だということですね。
また、赤血球の形成を助けるのが、ビタミンB12と、ビタミンB群の一種である葉酸です。これらのビタミンB群も、積極的に摂りたいものです。
ビタミンB群は、水に溶ける性質を持つ水溶性ビタミン。使われなかった分は、汗や尿となって排出されるので、こまめに摂ることが大切です。
貧血が気になる場合は、サプリメントを利用するのもいいですね。
本人も親も貧血であることに気がついていないケースが多くあり、対策をしていないといつまでたっても練習についていけないし、頑張れば頑張るほど身体はしんどくなると言った悪循環にならないようにしたいですね。
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